(中村萬右衛門編纂「更木村誌」(S5.12. 発行者不詳)より)
■■ 灌漑排水路 ■■
更木村水田二百町歩の内 臥牛(ふしうし)部内の田と山手方面に於ける沢水利用の小面積の棚田を除ける大部分は仁兵衛堰及中井堰の用水に依るものである、此の用水堰は猿ヶ石川の水を利用せるもので蓑淵(みのぶち)と云う所より高木島を経て本村を流過せしむるもの 之を仁兵衛堰と云うのである。これ今より約二百年の昔 金栗仁兵衛が五ヶ年の歳月を費して開鑿(かいさく)せるもので 其延長三里余、高木島、更木の三部落に亘り 其灌漑反別大凡(おおよ)そ三百五十町歩にして 実に大なる恩恵に浴している。 続きを読む 仁兵衛、堰を開く