(及川 昭著「照井亮次郎の日墨協働会社におけるコミューン的経営とその思想の形成」(H18.3.31 花巻史談第31号)より)
はじめに
…榎本殖民団は入殖後、間もなく瓦解するが、照井は仲間とともに紆余曲折を経て「日墨協働会社」を設立。20世紀初頭中南米で様々な事業を展開し、日本人の企業として最大の会社に育て上げた。
この日墨協働会社は、社員に私有財産を認めず、その方針は社会主義的コミューンを理想としたものであった。この方法での経営は20年近くは順調に推移、日墨両国の発展に寄与すると共に、我国のメキシコ移民の基礎を築いた。
ところで、弱冠22才で渡墨した照井は社会主義的コミューンの思想を、激しい労働のさ中にあって如何様にして学び得たのであろうか。… 続きを読む 亮次郎の社会主義