私の家の本家を「音坂(おとざか)」という。東十二丁目では、明治維新前から続いている有力旧家の一つと言えるだろう。我家はその音坂の隠居分家で、「隠居屋」と呼ばれていた。
本稿では音坂の現在から数えて2代前の当主、素一(そいち)と3代前の当主、孝清(こうせい)について記す。素一さんは私の祖母の弟である。
素一さんについて、まず「稗貫風土記 第1巻 人物篇」(八木英三編 昭和26年4月発行)の記事を転載する。大東亜戦争とその前後を足早に駆け抜けた一人の男の物語…
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利根運河会社支配人・森田繁雄の足跡
利根運河のビリケンさんや利根運河大師を追っかけているうちに(注1)、両者の生みの親とも言える利根運河会社支配人・森田繁雄のことが気になってきました。「森田繁雄」とは何者なのか?如何なる経歴の持ち主なのか?
そして朝鮮系の人々
前々回にツングース系ナナイ人、前回は台湾人について書いたので、今回はついでにと言っては何だが、朝鮮系の人々を取り上げてみようと思う。
ここでまず難しいのが「朝鮮系の人々」を何と呼ぶか?素直に考えれば「朝鮮人」なのだが、私には何か憚られるものがある。今の若い人にはそんなことはないのかもしれないが、戦後育ちの私には「朝鮮人」という用語には何かしらの差別感・偏見が染みついているように感じる。そんな訳で本稿では引用する場合を除き「朝鮮人」ではなく「朝鮮系の人々」にしようと思う。
演歌から台湾を考える
タイトルの「演歌」は丁寧に記すと「台湾で台湾人によって演奏される日本の演歌」という意味です。
日本が台湾にコロナワクチンを贈ったことなどから、最近日台関係が注目されているようですが、私は昨年から「台湾で台湾人によって演奏される日本の演歌」にはまっています。昨年は主にサックスなどの演奏をよく聞いていたのですが、今年に入ってからは台湾人が歌う日本演歌を聞くことが多くなりました。。
なめとこ山からデルス・ウザーラを想う
「なめとこ山」は私が20年以上通う蕎麦屋の店名です。帰省するたびに一度は出かけ、野菜天ざるを肴に焼酎のロックを飲むのを楽しみにしてきました。もっとも最近になって「車で来たでしょう!」とか言われて、飲ませてもらえないこともありますが。
この店は宮沢賢治記念館の登り口にあるので、「なめとこ山」という店名は賢治に何か関係があるのだろうと思っていましたが、あまり気にせずに過ごしてきました。
今年の春になってこのブログに「私にとっての宮沢賢治」と題する記事を書いたのですが、その時に「なめとこ山」についても調べてみると…
賢治の作品の中に「なめとこ山の熊」という童話がありました。
ウイグルとは何か
日本ではこれまで「ウイグル」に関して報道されることはあまりありませんでしたが、最近ではテレビや新聞などメジャーなメディアでも取上げられるようになっています。しかしその内容がウイグルの不運・不幸に関するものばかりであり、本当に残念でなりません。
私は、10年以上前のことですが、新疆ウイグル自治区を4~5回訪れ、また文献を漁ってはブログ(注1)で紹介していた時期がありました。本稿ではこの記事の中の一編を若干加筆して転載します。